ああ、ようやく旅行三日目。
フュッセンのホテルでたっぷり朝食を取った後、車でシュヴァンガウへ向かった。
目的はもちろん、ここの、というよりも、ドイツの観光大目玉である、あの有名なお城である。
ノイシュヴァンシュタイン城。母は最後まで、この城の名前を正確に言えなかったけれど。
広い駐車場は既に車でいっぱいで、人気の高さが伺える。
車を停めてしばし歩くと、これまたどこも観光客で溢れかえっている。
この旅初めて日本人にも遭遇。しかも大勢。さすがだ。
ドイツにはここの他にもいい所はたくさんあるんですよ、と声を大にして言いたくなったが、
ミニバスに乗って、マリエン橋に着いたとき、なるほどと思った。
そこから見た城は、それはそれは美しかったのだから。それこそ、息を呑むほど。
何故ここにこんなにも多くの人が集まるのか、ようやく分かった気がした。
観光地には、観光地になるだけの理由がある、ということか。
こちらは同じシュヴァンガウにある、ホーエンシュヴァンガウ城。
ノイシュヴァンシュタイン城の陰に隠れてしまって、少し地味な印象のこの城だが、
青い空に黄色の壁がよく映えていて、こちらもとても美しいと思った。